染色体上の特定位置に遺伝子導入できるAAVベクター系の開発
Project/Area Number |
08877346
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human genetics
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
島田 隆 日本医科大学, 医学部, 教授 (20125074)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 遺伝子治療 / 組換えウイルスベクター / アデノ随伴ウイルス / AAVベクター |
Research Abstract |
安全性が非常に高く、非分裂細胞への遺伝子導入も可能であるという遺伝子導入用ベクターとして理想的な特性を有しているAdeno associated virus(アデノ随伴ウイルス:AAV)ベクターもウイルス粒子としてパッケイジングするための導入遺伝子サイズの制約や野生型AAVが持つヒト第19染色体の長腕(q13.4-ter)への部位特異的な挿入が行えない等の問題点を有している。そこで、これらの問題点を克服するための一歩として、AAV蛋白質Rep78遺伝子(1.81.9kb:AAV233-2233;7.8kDa)を大腸菌用融合蛋白質発現ベクター(pMal-c)に組込み、大腸菌内でmaltose binding proteinとRep78のfusion proteinを大量に発現する系を確立し、これを抗原とした抗-Rep78ウサギ・ポリクローナル抗血清を作成した。この抗血清はCAGプロモーターにドライブされたAAV蛋白質Rep78遺伝子を持つプラスミドを293細胞へ遺伝子導入して得た核抽出分画のウエスタン分析において、市販のAAV Rep proteinモノクローナル抗体(PROGEN;226.7)と同一のバンドを認識し、大腸菌で、Rep蛋白質が発現している事を確認した。このRep fusion proteinを血液凝固因子Xaにて加水分解すると、ほぼRep78蛋白質に相当する分子量約76kDaが分離できた。発現させたfusion proteinおよび分子量約76kDの蛋白質の1)ATP-dependent DNA helicase活性、2)AAVS1-specific DNA binding活性、3)ITR binding活性などの生理活性を検討したが、Positive controlがうまく取れないため、明確な活性を証明できなかった。現在、Rep fusion proteinをHeLa細胞、293細胞へAAVベクター遺伝子と伴にリポフェクションによって導入し、部位特異的な挿入が行えるかを検討中である。また、センダイウイルスの膜融合能を持つ単層リポゾーム内にAAVベクター遺伝子と、AAV非構造蛋白質のRep78とを抱合させたSendai virosomesを用いて導入する方法をNakanishiら共同で行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)