Project/Area Number |
08877349
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用薬理学・医療系薬学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡邉 建彦 東北大学, 医学部, 教授 (70028356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 広平 岩手医科大学, 医学部, 助教授 (20200579)
大津 浩 東北大学, 医学部, 助手 (60250742)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Keywords | 喘息モデル / ヒスタミンN-メチル基転移酵素(HNT) / HMT阻害剤 / ヒスタミン / NO_2 |
Research Abstract |
ヒスタミンは気管支喘息を初め、種々のアレルギー性疾患の症状を惹 起することが古くから知られている。われわれは、ヒスタミンの不活性化酵素であるヒスタミンN-メチル機転移酵素(HMT)をクローニングし、in situ hybridizationで調べたところヒト気道粘膜で強く発現していること、またHMTの阻害剤が気道平滑筋のヒスタミンによる収縮を増強することを見いだした。即ち、ヒスタミンが気道平滑筋の収縮の重要な因子であり、ヒスタミンを不活性化する本酵素そのものが、喘息の治療薬となる可能性があるのではと思いついた。本研究では、HMTの気道上皮における保護因子としての役割を明らかにするとともに、本酵素を喘息モデル動物に気道内噴霧してその効果を調べることを目的とした。 気道過敏症モデルとしてNO_2噴霧モルモットを用いて、気道平滑筋のヒスタミンによる収縮、HMT活性を検討した。12時間の噴霧によりHMT活性は50%に低下し、平滑筋のヒスタミンに対する収縮は、感受性が10倍高くなっていた。この結果、気道におけるHMT活性の低下によりヒスタミンの不活性化が制御され、平滑筋のヒスタミンに対する収縮が増強したと解釈でき、これまでのわれわれの結果を支持した。一方、HMTの大量発現系の確立と精製に関しては、HMTcDNAを組み込んだマルチコピープラスミドを構築し、これをSaccharomyces cervisiaeに遺伝子導入を試みているが、予期に反して十分量のHMTの発現がおこらず、また、夾雑物が多くて精製が困難であり、単離に手間取っており、in vivoでHMTの効果を検討するまでには至らなかった。
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