高齢者からみた家電製品のユーザビリティに関する研究
Project/Area Number |
08878007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
家政学
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Research Institution | Kure University |
Principal Investigator |
栗川 隆宏 呉大学, 社会情報学部, 講師 (80279091)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 高齢者 / ユーザビリティ / ユーザモデル / 認知機能 / 家電製品 / 状態遷移図 |
Research Abstract |
1 研究目的 近年、VTR,電話機、洗濯機などさまざまな家電製品は、高機能化に伴い、操作が複雑になり、「操作方法がわからない」「操作手順を誤る」などユーザビリティに関する問題が発生している。特に高齢者において顕著である。習熟過程や使用頻度から分類すると、ユーザはノビス・ユーザ、エキスパート・ユーザ、カジュアル・ユーザの3局面としてとらえることができる。そこで、今年度は、これらの局面のユーザビリティや習熟過程における高齢者の特性を明らかにするとともに、高齢者の認知機能とインテリジェント機器の操作能力の関係について検討を行う。 2 研究結果 電話機、マイコン式およびアナログ式炊飯器、VTRなど操作の複雑性が異なるインテリジェント機器を対象に、高齢者、若年者からなる被験者に課題操作を行わせるユーザビリテストを実施し、ビデオに収録した。実験後、操作時間、操作エラー、とまどいなどを抽出し、分析した。 ノビス・ユーザとしての評価では、課題が容易な場合、達成時間、エラー数などのパフォーマンスにおいて高齢者と若年者の差はそれほど大きくないが、課題が複雑になるほど、高齢者と若年者のパフォーマンスの差が増大した。特に、高齢者においては、現在のモードが認識できず、間違ったモードで作業を行うなどの特徴が見られた。習熟過程では、最も複雑なビデオの予約操作において、ほとんどの若年者が1回の試行で習熟できたのに対し、10名の高齢者のうち2名は5回の助言を行ったにも拘わらず、習熟できなかった。 高齢者が若年者に比べ、操作能力が劣る要因として、ユーザ・モデルを形成するに必要な経験・知識の違いや情報処理の処理速度やワーキングメモリの容量の違いなどが考えられたが、どちらが主要因であるかについては今回の研究では明らかにできなかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)