人間中心システムへの哲学的・科学論的・技術論的アプローチ
Project/Area Number |
08878010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
科学技術史(含科学社会学・科学技術基礎論)
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
稲生 勝 岐阜大学, 地域科学部, 助教授 (30252125)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1996: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 人間中心システィ / 機械に基づくシステム / STS / 哲学 / 科学論 / 技術論 / 階級性 / エコロジー / 人間中心システム / 人間疎外 / 環境問題 / 科学 / 技術 / 科学・技術 / 科学・技術・社会 |
Research Abstract |
「人間中心システム」は、機械に人間をあわせるのでなく、人間に機械をあわせるシステムであり、機械にあわせることを人間に強要する「機械に基づくシステム」の対立概念である。これは、第1に、近代のテクノロジーのあり方を根本的に問い直し、さらに、テクノロジーと密接な関係にある自然科学のあり方をも問い直すことになり、従来に科学論や技術論もこの観点から見直すことが可能である。こうした文脈から従来の自然科学の本質に関する論争を見直したものが日本科学史学会関西大会で発表した「自然科学の階級性」論争-人間中心システムの観点から」である。これは、さらにかつての論争参加者ごとの分析などを今後行っていきたい。また第2に、しばしば、自然環境保全の立場から、人間中心主義に対する批判がなされるが、この場合の人間中心主義はここでいう「人間中心システム」とは全く異なるし、この捉え方自体自然環境保全を考える場合にも問題である。第1に、自然環境の破壊の主体は「人間」というよりもむしろ「機械に基づくシステム」、近代社会のあり方であり、第2に、むしろ、人間中心システムはその目的に「社会的に有用でエコロジカルな製品」を掲げているが、それだけでなく、「人間中心システム」こそが環境保全への道である。この観点から、論文「生物多様性保全の論理」が書かれた。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)