Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増崎 貴 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (80280593)
鈴木 肇 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (20260044)
小森 彰夫 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (50143011)
大薮 修義 (大藪 修義) 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (60203949)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1996: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
我々は,これまでに行われたエルゴディックリミターの詳細な実験結果の見直しを行い発展させることで,「放射冷却」と「Hモード達成」を同時に実現することが可能な新しいダイバータ配位「SHC境界」を考案した.本研究は,SHC境界を実機に適用して本格的な実験を始める前に,予備実験やシミュレーションを行って粒子や熱の挙動を調べることにより,SHC境界を用いたダイバータの性能を評価することを目的としている. 本年度は,昨年度より開発を行ってきたコードによる,ダイバータチャンネル内粒子の計算機シミュレーションと,完成直後の大型ヘリカル装置(LHD)において,SHC境界ダイバータの初期実験を行った.シミュレーションでは,ダイバータ板上の粒子束分布にアイランドの位相と相関のあるトロイダル非対称性が存在することが明らかになった.現在までの解析で,このような非対称の出現は粒子の排出経路とX点の位置関係に起因することが示唆されているが,最終的な結論の導出は今後の課題である. LHDにおける実験では,まずSHC配位の形成を確かめる磁気面計測を行った.その結果,予定通りの位置にアイランドが生成されていることが確認された.また,実際のプラズマを生成させて行ったトムソン散乱による電子温度分布計測からも,明瞭なアイランドが生成されていることが確かめられた.さらに,SHC配位にすることで,主プラズマ特性を変化させ得るということを初期的な結果ながら証明することができた. 今後は加熱パワーの増強とともに広いパラメータ領域で実験を進めて行き,SHC境界を用いたダイバータ運転の最適化と,燃焼炉への応用を見据えた性能評価を行ってゆく.
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