Project/Area Number |
08878116
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
飯田 滋 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (30012777)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | アサガオ / アントシアニン / 易変性変異 / キメラ斑 / 色素生合成系遺伝子 / トランスポゾン / 花模様 / 吹掛け絞り |
Research Abstract |
花模様を決める分子機構 研究実績報告書 本研究は、花の美しさを決める三要素(形、色、模様)内で最も分子論的解明の遅れている花弁の模様形成の分子機構に関して、霧を吹いたような斑点模様の花を咲かせる“吹掛け絞り"アサガオの花模様を解析することにより有用な知見を得ようとする萌芽的研究である。 本研究に用いた淡黄色花アサガオと白色花アサガオを交雑して得られた赤色花アサガオを自殖した後代中で、分離した淡黄色花アサガオ個体の約75%で吹掛け絞り花特有の斑点模様が観察され、同時に花の一部はトランスポゾンが関与すると思われるキメラ斑も生じた。それ故、淡黄色花アサガオのゲノム上に、斑点模様やキメラ斑を生じさせる劣性の易変性変異があり、本来白色花アサガオのゲノム上に座乗していた優性の変異誘発因子が、易変性変異がホモのになった個体と共存したときのみ、特有の斑点模様とキメラ斑が生じることを示唆している。前者の劣性の易変性変異は、従来古典遺伝学的に解析されてきた吹掛け絞り変異(speckled)である。後者の新たに見出された優性の変異誘発因子を我々はspeckled-activatorと名付けた。 淡黄色花の色素分析の結果は劣性の吹掛け絞り変異がアントシアニン色素生合成系のF3H遺伝子の活性に関わることを示唆していたので、まずF3HcDNAを単離し、F3H遺伝子の発現様式を検討したところ、淡黄色花においてもF3H遺伝子は正常に発現していた。さらに、F3H遺伝子のゲムノ構造についても詳細に検討したが、トランシポゾンが挿入していることを示唆する結果は得られなかった。 次いで、色素生合成系のCHI遺伝子の解析を行ったところ、劣性の吹掛け絞り変異との関連を強く示唆する結果を得たので、今後さらに淡黄色花アサガオのCHI遺伝子の構造を詳細に解析する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)