ドーパミンの非伝達物質機能・サル大脳皮質のシナプス形成維持に果たす役割
Project/Area Number |
08878140
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岡戸 信男 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (50060140)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | SYNAPSE / PLASTICITY / CEREBRAL CORTEX / MONKEY / DOPAMINE / PREFRCNTAL CORTEX / HIGHER BRAIN FONCTION |
Research Abstract |
ドーパミンの受容体拮抗薬をラットに投与するとドーパミン線維が唯一分布する前頭前野でシナプス数が減少することが確かめられている。大脳皮質でのドーパミン線維はヒトやサルで著しく発達しているので、ドーパミン受容体拮抗薬の投与により感受性がラットなどとは異なる事が推測された。実際、生後一年のサルではセレネース体重1キログラム当たり0.5mgでは激しい錐体外路症状を呈した。そのため、それ以降の実験では極量を0.1mgとした。サルは実験動物としては貴重であり得がたいので、単に電子顕微鏡での観察以外に受容体結合実験などの研究にも材料として利用するために、半側をホルマリン固定、他側をドライアイスで凍結した。ホルマリン固定からのシナプスの定量化にはリンタングステン酸によるシナプス膜肥厚の観察が必要であり、この技術の改良を行い、ほぼ満足する結果を得ている。さらに、サル大脳皮質は厚さが5ミリにもおよび、直径3ミリのメッシュである通常の電子顕微鏡では一枚の超薄切切片としては観察が不可能である。従って、直径7ミリのメッシュが使えるLEM2000超顕微鏡を使用した。また5ミリの超薄切切片は作製が困難であったが薄切技術の改良に努め、フォルムバ-ル膜を張った7ミリメッシュに積載が可能になった。このようにして現在まで生後一年のサル4頭と生後10年のサル6頭で標本を作製し、シナプスの定量化を行った。その結果前頭前野でも眼窩前頭野といった辺縁系に属する大脳皮質ではドーパミン受容体拮抗薬によるシナプスの減少は観察されなかった。しかし他の部位、とりわけ前頭葉ではシナップス数の減少か認められた。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)