マングローブの耐塩性成分としてのテルペノイドに関する研究
Project/Area Number |
08F08104
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
林学・森林工学
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
馬場 繁幸 University of the Ryukyus, 熱帯生物圏研究センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BASYUNI Mohammad 国立大学法人琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | マングローブ / 耐塩性 / 塩ストレス / テルペンピド / トリテルペン / メヒルギ / オヒルギ / ヤエヤマヒルギ / 耐塩生 |
Research Abstract |
これまでの耐塩性に関する研究は、細胞内に蓄積するグリンシンベタイン等の浸透圧調整物質が中心であり、細胞膜の構造変化や、それに関与する遺伝子についての研究は、ほとんど行われることはなかった。しかしながら、マングローブの幼植物に塩ストレスを負荷すると、葉と根の両器官でテルペノイド、すなわちトリテルペンの濃度が上昇することの研究を通じ、トリテルペンが、塩ストレス対応因子として機能する可能性を見いだした。このように、マングローブに塩を負荷すると、細胞膜の構造が変化することに着目し、細胞膜の脂質成分の一つと考えられるトリテルペンの生理的役割や機能を解明することから、マングローブの耐塩性メカニズムの一端を明らかにしようとしていることが、本研究の目的である。 沖縄に自生するメヒルギ、オヒルギ、ヤエヤマヒルギの実生苗を研究材料として、塩を与えるとトリテルペンがどのように変化するかの実験を行い、その実験から、耐塩性に関する7つのオキシドスクワレン・サイクルの遺伝子が特定できた。それらはメヒルギについては多機能トリテルペン合成酵素とシクアルテノール合成酵素、オヒルギからはβ-アミリン合成酵素とルペオール合成酵素であった。ヤエヤマヒルギについては二つの多機能トリテルペン合成酵素とシクロアルテノール合成酵素であったが、その中でイソプレノイド合成に関与するいくつかのアンチ耐塩性の遺伝子が見出され、これらの遺伝子については、本研究で新たに見出されたものであった。 これらの研究結果は、2つの学会誌に投稿し、1つは受理・印刷された。また、3回の国際学会と1回の国際的ワークショップ、1回の日本国内中央学会、1回の日本国内地方学会の合計6回の学会等でのプレゼンテーションが行われた。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)