生体内外環境制御による生体アパタイト配向化メカニズムの解明
Project/Area Number |
08F08403
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中野 貴由 大阪大学, 工学研究科, 教授 (30243182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JEEWOOK Lee 大阪大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
LEE Jeewook 大阪大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2010: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 生体アパタイト(BAp) / 骨質 / 骨量 / M-CSF / 微小領域XRD / 骨系細胞 / op/opマウス / 骨代謝回転 / op / opマウス / 骨代替材料 / 遺伝子組み換えマウス |
Research Abstract |
これまで我々は生体アパタイト(Biological Apatite : BAp)c軸配向性は骨質関連因子の一つとして極めて重要であることを明らかにしてきた。つまり、BApは骨の強度を受け持つことから、既存の骨量(bone quantity)評価法のみでの骨強度評価には限界があり、新しい骨評価法である骨質(bone quality)中心の評価の重要性が注目されている。一方で、骨系細胞(bone cells)のカップリング(破骨細胞が担う骨吸収と骨芽細胞が担う骨形成)は骨代謝回転の基本現象であり、健全な骨量・骨質の維持と深く関連性があると考えられている。本研究では、カップリング現象に注目し、生体内環境制御による生体アパタイト配向化メカニズムを明らかにすることを目的とする。M-CSF(破骨細胞分化制御因子)欠損により大理石骨病を呈するop/opマウスに対し、人為的にM-CSFを投与することで、破骨細胞の形成と骨吸収を促進させ、骨量、ならびにBAp配向性に代表される骨質関連パラメータの解析および骨力学機能の解析を行った。その結果、M-CSFを投与した大理石骨病の改善が認められた。つまり、大理石骨病の典型的な特徴である骨髄腔内の石灰化部はM-CSFによる破骨細胞の出現によって骨吸収された。つまり、骨幹中央部を中心に明瞭な骨髄腔が現れ、皮質骨のみが観察されるようになった。また、骨長手方向におけるBAp配向性の距離依存性を解析した結果、対照群(M-CSF非投与群)に比べ、投与群は有意に配向性が上昇した。とりわけ、新たに出現した破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞の活性によって、健全なカップリングを再構築し、BAp配向性の改善に繋がったものと考察された。つまり、生体内環境制御によって、骨力学機能を規定するBAp配向性を制御する因子としてM-CSFが重要な役割を果たしていることが示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(16 results)