Project/Area Number |
08F08431
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Food science
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
芦田 均 神戸大学, 大学院・農学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
XU Xiao Juan 神戸大学, 大学院・農学研究科, 外国人特別研究員
XU Xiaojuan 神戸大学, 農学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2010: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | グルカン / 免疫賦活活性 / 抗炎症活性 / 構造活性相関 |
Research Abstract |
グルカンの免疫機能調節活性を解明するため、まず、グルカンの腸管透過収の可能性検証をα-グルカンを用いて実施した。腸管細胞様に分化させたCaco-2細胞にα-グルカンを添加して透過液をグルカン抗体を用いたELISAで調べた結果、腸管細胞を透過しないことが確認できた。透過液をマクロファージであるRAW264.7細胞に作用させたが、免疫反応の指標は変化がなかった。一方で、添加した培養液中においてグルカンは代謝されて低分子化することが判った。次に、RAW264.7細胞におけるサイトカイン分泌を調べていたところ、LPSが誘導する炎症反応をシイタケ由来のレンチナンとパン酵母由来のβ-グルカンが抑制することを見出した。すなわち、これらのβ-グルカンそのものは炎症反応のメディエータであるNO産生を惹起しないが、LPSにより惹起されたNO産生を濃度依存的に抑制した。ところが、炎症関連遺伝子などの代表的な転写因子であるNF-κBの構成因子であるp65の核内移行を促進することが判った。また、一般にβ-グルカンのレセプターとして知られているdectin-1は、これらの作用にはが関与してないことを示唆する結果を得た。β-グルカンはマクロファージおよび樹状細胞において免疫賦活活性を示すことが多く報告されているが、本研究のように炎症反応に抑制的に作用することを示した知見は少ない。本研究において得られた結果に関する作用機構解明は、時間の関係で充分に実施できなかったが、このように新規な知見を得ることができたため、特別研究員の帰国後も双方で研究を継続実施して、これまでの結果と今後得られるであろう成果を取り纏めて公表することになっている。
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