Toll様受容体とナチュラルキラー細胞受容体とのクロストーク
Project/Area Number |
08J02088
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Pathobiological dentistry/Dental radiology
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
伊従 光洋 Hokkaido University, 大学院・歯学研究科, 特別研究員(PD) (20608351)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | TLR / FSL-1 / NKG2D / DAP10 / Lck / NK細胞 / NF-κB / IFN-γ / 細胞傷害活性 |
Research Abstract |
ナチュラルキラー(NK)細胞受容体(NKR)ならびにToll様受容体(TLR)はそれぞれ微生物感染細胞の排除ならびに微生物の侵入の感知において重要な役割を果たすが両者のクロストークに関しては不明な点が多い。本研究ではNKR存在下におけるTLRシグナル伝達に焦点を当て、以下のことを明らかにした。1.HEK293細胞にTLR2遺伝子ならびにNKR遺伝子を導入しTLR2リガンドFSL-1で刺激した際に、活性化型NKRであるNKG2D/DAP10遺伝子導入時のNF-κB転写活性がDAP10遺伝子導入量に依存して阻害された。2.抑制性NKRであるNKG2A/CD94の発現は同NF-κB活性に影響を与えず、TLR3発現型HEK293細胞をTLR3リガンドであるPoly(I:C)で刺激した際のIRF3転写活性に対してはいずれのNKRも影響を与えなかった。3.DAP10遺伝子の導入はNKG2Dの細胞膜表面への発現を増強したが、DAP10とTLR2との会合は認められなかった。4.ヒトNK細胞株NK-92の表現型はTLR2^-TLR3^+であり、TLR3リガンドに応答しIL-2とは非共働的にIFN-γ産生能ならびに細胞傷害活性能を増強そせた。5.DAP10をリン酸化することで下流のシグナル伝達を媒介するSrcファミリーキナーゼのLckに注目しTLR2シグナルに及ぼす影響を調査したところ、Lckの共発現によりTLR2下流のNF-κB活性が有意に減少した。6.TLR2シグナルはLckおよびAktのリン酸化ならびにLckのTLR2への会合を促進した。7.Lckのキナーゼ不活型ならびに活性化型変異体を用いた研究から、Lckの活性化状態はTLR2シグナルの抑制作用と相関することが分かった。以上の結果から、TLR2下流には既存の経路に加えDAP10ならびにLckを介在する新たな経路が存在すること示唆され、NK細胞の微生物認識機構において重要な役割を担うことが推測された。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)