脂質ラフトを標的とする膜孔形成毒素のオリゴマー分子集合化と膜挿入機構
Project/Area Number |
08J05033
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Structural biochemistry
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
嶋田 拡靖 Kyushu University, 理学研究院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 膜孔形成毒素 / パラスポリン / Bacillus thuringiensis |
Research Abstract |
自然界に幅広く存在している膜孔形成毒素は標的細胞膜へと結合した後、オリゴマー化し、細胞膜へと挿入される。その結果として細胞膜傷害を引き起こし、細胞死を導いている。本研究では細胞膜傷害において必須な反応である毒素の分子集合化と膜挿入機構の解明を目的とし、膜孔形成毒素の1つであるパラスポリン2を用いて解析を行っている。昨年度の研究により、パラスポリン2はSDS耐性オリゴマーとSDSやプロテアーゼによって解離、分解してしまうタンパク質が含まれた巨大複合体Assembly Iを形成することが明らかとなった。今年度は、Assembly Iに含まれているタンパク質の解析を行った。PS2Assembly Iに含まれているタンパク質の1つは、PS2高感受性細胞であるHepG2細胞において発見された機能未知タンパク質Hep27であった。そこで、Hep27のPS2作用機構における役割を明らかとするためにHep27の解析を行った。Hep27の発現をいくつかの細胞で確認したところ、Hep27発現とPS2感受性の間に相関関係はなく、HepG2細胞に特異的に発現していた。また、HepG2細胞におけるHep27発現抑制によってPS2作用に影響があらわれるかを検討した。その結果、Hep27発現抑制により、PS2感受性、PS2の細胞膜への結合、PS2のオリゴマー化、PS2 Assembly I形成に大きな影響はあらわれなかった。これらのことから、Hep27はPS2の作用機構に大きな影響を与えない、PS2Assembly Iに結合しているタンパク質であることが示唆された。一方で、Hep27の発現が大幅に抑制されたHepG2細胞は著しい細胞増殖抑制が観察された。このことから、Hep27はHepG2細胞の成長に関わるタンパク質であることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)