磁気回転不安定性の非一様な成長による原始惑星系円盤ガスの回転速度変化と微惑星形成
Project/Area Number |
08J08778
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Space and upper atmospheric physics
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
加藤 真理子 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 惑星形成 / 数値シミュレーション / 微惑星形成 / 磁気回転不安定性 / ダスト集積 / 計算プログラムの開発 / 磁気回転不安定性の効果 |
Research Abstract |
ガスとダストから成る原始惑星系円盤において、ダストが集積し、自己重力不安定を起こすことで微惑星が形成されると考えられているが、その詳細な過程はまだ解明されていない。本研究では、この問題に対して、円盤内の磁場と差動回転する電離ガスが誘発する磁気回転不安定性(Magnetorotational Instability : MRI)に注目した。円盤内の磁場強度やガス電離度が動径方向によって異なるとき、MRIは一部領域でのみ励起し、その結果、ダスト落下をせき止め、ダスト集積を促す状態となる。本研究ではこれまでに、3次元磁気流体シミュレーションに超粒子(ダスト)を加えた計算を行い、MRI成長からダスト集積、自己重力不安定による微惑星形成の過程を再現し、その詳細を調べてきた。自己重力不安定を引き起こすには、ダスト自己重力が熱変動を上回らなければならない。つまり、ダスト密度が高く、ダストの速度分散が小さいことが条件となる。本研究の微惑星形成モデルにおいてこれらの値は、初期の磁場構造・電離度構造、初期ダスト/ガス密度比、ダストサイズによって異なることが、ダスト自己重力場なしのシミュレーションによりわかっている。そこで本年度は、これらの結果を用い、ダスト自己重力と熱変動を計算し、自己重力不安定が起きる条件を解析的に求めた。その結果、本研究のモデルにおける微惑星形成可能条件として(1)弱乱流状態(初期の磁場構造・電離度構造に制限が与えられる)、(2)数十センチのダスト、(3)初期ダスト(数十センチ)面密度>標準モデル(Hayashi 1981)の約30パーセントがあげられることを示した。また、この条件が満たされる原始惑星系円盤内の領域や、他の微惑星形成モデルとの比較についても議論を進め、まとめた。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)