Project/Area Number |
08J10635
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Measurement engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
荒川 貴博 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(PD) (50409637)
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Project Period (FY) |
2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | マイクロ流体システム / 単一細胞捕捉 / 単一細胞破砕 / 細胞分離 / 単一細胞培養 |
Research Abstract |
単一細胞への試薬導入・培養・内容物分析の一連の細胞機能解析の実現のために、(1)単一細胞固定のための遠心力マイクロ流体システム、及び、(2)単一細胞破砕・細胞内容物抽出のためのマイクロ流体システムについて研究開発を目的とした。単一細胞固定デバイスでは、細胞固定方法として遠心力により細胞を一つずつ自動的に振り分けられる装置開発の検討を行った。開発した装置を用いて細胞が破砕されない程度の小さい遠心力で自動的に固定チャンバに単一細胞を振り分け固定することが可能であることが確認された。ディスクが高速回転している状況では、顕微鏡を用いたリアルタイム観察は困難であるため、回転速度が移り変わっていく際の細胞の移動の状況が把握できていない。このような高速で回転するディスク型のデバイスでも観察が可能な顕微鏡システムの開発も重要であると考えられる。マイクロ流路中に固定された単一細胞の内容物抽出のため、細胞を破砕するデバイスの開発を進めてきた。破砕方法として空気とマイクロバルブを用いた破砕方法の検討を行った。伸縮性の高いポリジメチルシロキサン(PDMS)を材料としてデバイスの作製を行った。PDMSのみで作製したマイクロバルブを用いた細胞破砕実験では、破砕効率は10%未満となり、十分な破砕を達成することはできなかった。そこで、ガラス製のナノ突起を有する特殊なマイクロ流路を開発した。ナノ突起により細胞膜の一部に傷が生じ、細胞が破砕されることが確認された。ミトコンドリアなどの1μm以下の細胞小器官の観察下での細胞破砕と内容物抽出に成功した。ミトコンドリアでは、ミトコンドリアの形状を維持した状態で細胞膜外に抽出が可能であることが確認されている。現在、論文として投稿するための準備を進めている。今後、リソソームやライソソームなどのより微小な細胞小器官を抽出できる細胞破砕デバイスの開発・改良を進めていく。
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