Project/Area Number |
08J10679
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Measurement engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
島添 健次 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | PET / ASIC / LSI / ToT / dynamic ToT / APD / TOT / パルストレイン |
Research Abstract |
高分解能のPETシステムの実現にはピクセル化された検出器からの個別信号読み出しが必須であるが、従来から用いられてきた波高値を計測する方式では回路規模の大きいADC(Analog to Digital Converter)を使用する必要があり、、その変換速度や消費電力の高さから各チャネル並列にエネルギー計測を行うことは難しく、計数率や分解能の劣化が起こっていた。本研究においては新しく時間幅計測に基づくエネルギー計測システムを考案した。時間幅による計測においてはToT(Time over Threshold)が存在するが本方式は直線性が良くないために補助的にしか使われてこなかった。本研究においてはこのToT方式を応用したdynamic ToT方式の提案、原理検証実験をおこない、またマルチチャネルのToTをベースとしたASIC(Application Specific Integrated Circuit)の試作を行った。 本dynamic ToT方式は従来は固定の閾値を用いて入力信号が閾値を越えた時間を計測したものを閾値を動的に変化させることで直線性の改善と計数率の改善を行うものである。本dynamic ToT方式に基づいた回路を試作し直線性の評価を行った。評価によればINLは4%程度まで改善され、PETを含めた放射線検出器用の信号処理回路として十分利用可能であることが確認された。dynamic ToT方式を用いることで1チャネルに対して1 lineでのエネルギー計測が可能でありこれによりマルチピクセルが必要な高分解能のPETシステムの実現が可能となることが示された。また48チャネルのToT回路を搭載したASICの開発を行い、一部のチャネルを除いて正常な動作を確認した。本研究により低消費電力でエネルギー分解が可能な計測システムが構築可能であることがしめされた。
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