視点に依存した属性付け機能を持つ木簡研究支援データベースシステムの開発
Project/Area Number |
09204109
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
森下 淳也 神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (20182230)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大庭 脩 皇学館大学, 文学研究科, 教授 (50067451)
上島 紳一 関西大学, 総合情報学部, 教授 (10184920)
大月 一弘 神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (07650428)
|
Project Period (FY) |
1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | 木簡 / 研究支援データベース / 科学技術データベース / 半構造化データ / オブジェクト指向 / オブジェクトビュー |
Research Abstract |
近年,文献情報データや環境情報データなどの科学技術データベースが注目されてきている.これらはデータが収集された時点で,データに対して大雑把な構造しか与えられていない場合が多い.言わば半構造化の状態のまま,構築されているという特徴がある.また,確定したスキーマを持つ場合でも,そのデータを利用する段階で,視点の違いや仮説などを盛り込んだ思考実験のような自由度を与えたいと考えられる. 木簡研究支援システムは,中国敦煌遺跡跡出土の木管一千本,中国居延遺跡の木管一万本を対象としている.これらは,発掘された時点で基本的なデータが収集され,木管の釋読が進むにつれて徐々にデータが見出される.我々はこのような大雑把なスキーマしか持たない半構造化状態のデータに対して,もとのデータベースのデータを保持しつつ,利用者の視点に応じて,属性付けを行うことで様々な構造化を同時に表現するデータモデル,階層構造グラフを考案した.そして,そのデータモデルを用いて木簡研究史焔システムで必要な属性付け機構を検討してきた. 本年度の研究では,階層構造グラフを用いてデータを再構造化するために,利用者の行うデータ操作を検討し,それをデータモデルにおけるグラフ構造の更新によって実現することを議論した。利用者に基づくデータの再構造化の過程は,通常のデータベースの操作(大量のデータから必要な情報を取り出す,或いは特定の情報を更新する)とは,概念的に大きく異なるものである.そのため我々は木簡研究者や科学者のデータを扱う利用者の操作モデルを考えることにした.そのモデルにしたがって,データモデルの操作を定義し,円滑にデータベースシステムとの関係を形成することを吟味した.多くの問題点を明らかにすることができた.今後,プロトタイプシステムの充実するための実装レベルでのモデルの改良と,モデルの実証をすすめて行く予定である.
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)