Project/Area Number |
09207214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小椋 たみ子 神戸大学, 発達科学部, 教授 (60031720)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | マッカーサー乳幼児言語発達質問紙 / ことば / みぶり / 語彙の意味分野 / 日米比較 |
Research Abstract |
米国で開発された親の報告から乳幼児のコミュニケーション・言語能力を評価するMacArthur Communicave Development Inventories日本語版「ことばと身ぶり」版の8-18ヶ月児1064名の標準化データを使用し、以下のことを明らかにした。1.身ぶりと言語の関係:小椋(1994,1997他)が見出してきた言語理解は言語表出よりも理解と関係するという結果を大量データで裏付けることができた。また、Bates et al(1995)は表出と理解は乖離しており、理解一定の身ぶりと表出との偏相関はなくなるという見解をだしているが、本研究で、月齢毎に理解一定の時の表出と身ぶりの偏相関、表出一定の時の理解と身ぶりの偏相関を産出すると、語理解は全年齢で身ぶりとの偏相関が高かったが、語彙表出もはじめ(11-14ヶ月)においては身ぶりと偏相関があり、理解、表出、身ぶりは必ずしも乖離していないという結果がえられた。2.語彙の意味分野別構成比:各意味分野の表出、理解語彙項目数の表出語彙項目総数、理解語彙項目総数に占める割合を算出した。年齢推移をみると、ことば出現の年齢が低い時期では、理解、表出とも「人」や「きまりきまったことば」の社会的な語が多いが、語彙の出現に伴い名詞を獲得していた。3.最初の50語からの意味分野の発達の日米比較:日本児は21ヶ月で、米国児18ヶ月で50%出現率の語彙項目が50語となった。日本児の表出語彙の獲得の速度は米国児に比べ遅い。50語の意味分野は日本児は幼児語を各意味分野に分類した場合は、米国児に動作語の出現がないのに対し、日本児では動作語が早期に出現していたこと以外は、普通名詞、会話・あいさつ・日課、人々の意味分野が高頻度で、日米で共通していた。理解語彙も50%出現率の語彙項目が50語となるのが日本は15ヶ月、米国13ヶ月で日本児の方が遅い。意味分野は普通名詞、動作語、会話・挨拶・日課、人々と高頻度の意味分野は日米で一致していた。
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