過冷却液体における秩序形成のダイナミクスに関する研究
Project/Area Number |
09212204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
相原 智康 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00231100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川添 良幸 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30091672)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | アモルファス / 過冷却液体 / 分子動力学法 / Zr / Ni / 応力 / 中間散乱因子 / 局所構造 |
Research Abstract |
アモルファスならびに過冷却液体状態にある二元系合金の変形・破壊挙動の分子動力学計算を行い、その詳細を粘弾性挙動ならびに構造変化の観点から研究した。8640原子からなるZr_<67>Ni_<33>合金(ガラス遷移温度640K)を対象とした.平衡液体からの急冷により作成したナノサイズのアモルファス合金ロッド(引張軸のみ周期的境界,他は自由表面)を,一定歪速度・一定温度の条件で一軸引張変形させた、分子動力学計算の結果も実験と同じように,弾性変形,均一塑性変形,不均一塑性変形を経て破断にいたる.引張軸方向以外の応力成分はほぼ零近傍で揺らいでいる。また、均一塑性変形時の構造は静的な条件下での構造とほとんど差がない.応力一ひずみ曲線から得られる弾性率は,ガラス遷移の前後で大きく変化するのに対して,塑性流動応力は温度に対してリニアに変化するのみである.このような温度依存性はEyringの取扱によって説明することができる.変形は系全体にわたる連続体的な変位として生じる.このため,時空相関や拡散に関しては,静的な状態における解析法を本系に直接適用することはできない.そこで、ある原子を解析の対象とする場合,そのまわりにクラスターを考え,クラスターの重心の変位を連続体的な変位として補正した解析を行なった.van Hove相関関数ならびにself partの中間散乱因子(は,アモルファス状態が変形によって液体的な緩和挙動を行うことを示している.拡散係数に換算した場合,約一桁の易動度の向上がみられる.
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)