Project/Area Number |
09212215
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉森 明 九州大学, 理学部, 助教授 (90260588)
|
Project Period (FY) |
1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | 溶媒和ダイナミックス / 極性溶媒 / 液体論 / 混合系 / 交換過程 / Reference hypernetted-chain |
Research Abstract |
混合系の溶媒和ダイナミックスを拡張された線形理論を使って研究した。溶媒和ダイナミックスとは、光などによって起こる溶質分子の電子状態の変化に対する溶媒分子の応答である。拡張された線形理論と共に、reference hypemetted-chainという近似を使うことにより、溶質分子周りの第一殻の溶媒分子の数を数えることが出来た。加えて、溶質分子と溶媒分子の相互作用も計算した。拡張された線形応答の理論では、溶媒分子の密度場の時間変化が、波数空間で幾つかの指数関数の和で表される。これを2種類の溶媒からなる混合系に適応すると、最初の2つの指数関数は、2種類の溶媒分子の総数の時間変化と、異種分子間の交換過程を表す事がわかった。これらの緩和の時定数は、小さな波数で遅くなるので、集団運動が遅いことがわかった。3番目と4番目の指数関数は、分極場の緩和に関係している事がわかった。特に3番目の指数関数は、波数の小さい方が時定数が速く、集団運動の方が速いことがわかった。また、混合比の依存性も調べた。大きな双極子モーメントを持った溶媒分子の濃度を減らすと、小さな双極子モーメントを持った溶媒分子の数の時間変化に大きな影響があることがわかった。さらに、溶質の電荷の依存性も調べた。電荷を半分にすると交換過程の影響が小さくなった。これにより、小さな双極子モーメントを持った溶媒分子数が、早い時間で急激に増加した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)