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^<57>Feメスバウアー分光法による遠洋深海性層状チャートの堆積環境の推定

Research Project

Project/Area Number 09214204
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas

Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

松尾 基之  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (10167645)

Project Period (FY) 1997
Project Status Completed (Fiscal Year 1997)
Budget Amount *help
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Keywordsメスバウアー分光法 / 鉄の状態分析 / 遠洋深海性層状チャート / 色調 / 酸化還元状態 / 堆積環境 / ヘマタイト / パイライイト
Research Abstract

美濃帯中央部、犬山地域に産する遠洋深海性層状チャートを、各層の色調の違いに着目して色ごとに分けて採取し、試料中に含まれる鉄の状態分析を^<57>Feメスバウアー分光法により行った。そして、チャート層の呈する色調と含有される鉄化学種との関連性およびP/T境界直後の遠洋深海の酸化還元環境について考察した。チャート試料中には、赤鉄鉱、黄鉄鉱、針鉄鉱と同定される3種の含鉄鉱物の他に、高スピン3価の鉄及び高スピン2価の鉄が確認された。赤褐色・暗赤色の試料中に赤鉄鉱が含まれる一方で、灰・黒色の試料には赤鉄鉱は含まれず、黄鉄鉱が見られた。全試料を通じて黄鉄鉱と赤鉄鉱が共存する試料は皆無であった。また黄色の試料中には赤鉄鉱の他に針鉄鉱が確認された。このことから、チャートの色調は含有する鉄化学種の違いを反映していることが明らかとなった。次に全鉄量に占める2価の鉄の割合に注目すると、赤色系(赤褐・暗赤)及び黄色の試料では2価の鉄は35%以下であるのに対し、暗色系(灰緑・灰・黒)の試料では65%を越えていた。このような鉄の酸化状態の違う試料が層状に産することは、チャート堆積後の変質によっては説明できず、堆積当時(あるいは直後の続成作用時)の酸化還元環境を反映しているものと考えられる。すなわち、赤色系のチャートは酸化的環境で、暗色系のチャートは還元的環境で堆積したものと推定される。犬山地域のチャート層の色調は大局的には暗色から赤色へと層序学的に変化しているので、P/T境界直後の遠洋深海底は、還元的環境から酸化的環境に変化していったと推定される。また、以上の結果を踏まえて、メスバウアー分光法をもっと古い時代のチャート試料に適用することを試みた。すなわち、ピルバラ地塊のノースポール地域に産する太古代層状チャート中の鉄の状態分析を行った。その結果については現在解析中である。

Report

(1 results)
  • 1997 Annual Research Report

URL: 

Published: 1997-04-01   Modified: 2016-04-21  

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