シンクロトロン放射光蛍光X線分析によるBIFの化学的イメージング
Project/Area Number |
09214218
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
中井 泉 東京理科大学, 理学部, 助教授 (90155648)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沼子 千弥 徳島大学, 総合科学部, 助手 (80284280)
|
Project Period (FY) |
1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | シンクロトロン放射光 / 蛍光X線分析 / 縞状鉄鉱層 / BIF |
Research Abstract |
BIFの研究では、縞模様に対応する微量成分の分析や縞を構成する元素の化学状態分析により、縞が生成した環境に環する情報を得ることが期待される。そこで本研究では高感度2次元分析、マイクロビームによる微小小領域の分析が可能な放射光蛍光X線分析法をBIFに適用し、縞模様の解析をこころみた。測定は、高エネルギー加速器研究機構放射光研究施設PFのBL-4Aで行った。試料は板状に成形されたBIF3点(Cleaverville area 2点とHamersley area 2点)とチャート(Cleaverville area)1点である。各試料の特徴的な成分元素について2次元イメージングを行い、試料各点のFe K-XANESスペクトルを測定した。本測定には、10kgの大型試料の5x5cm^2の領域を、大気中で蛍光X線分析できる分析システムを用い、本科研費をその購入に充当した。 Cleaverville areaのBIFのイメージングの結果、鉄の濃度は白色層→黒色層→赤色層の順に高くなっていた。また、FeとMn,Ti,Crの分布は類似のパターンを示したのに対して、CaとSrは鉄が風化作用によって再移動したと考えられている領域において、試料の色や鉄の分布とは別のパターンを示した。またHamsley areaの試料では、生物起源と考えられている層と他の層との境界領域において、Ca,Sr,Zrに富む領域が確認された。一方、XANESスペクトルにより試料各点における鉄の存在状態の特性化を行った。その結果を結晶層と対応づけるため、X線回折法による研究を現在すすめている。なお本研究成果は、1998年5月に開催される地球惑星科学関連合同大会で口頭発表を行う予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)