アニオン複合効果を利用した高イオン伝導性希土類含有個体化合物の作製
Project/Area Number |
09215212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
高島 正之 福井大学, 工学部, 助教授 (60115300)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 潤一郎 福井大学, 機器分析センター, 助教授 (50108255)
堀田 紀好 福井大学, 工学部, 教授 (60020195)
米沢 晋 福井大学, 工学部, 助手 (80242585)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 希土類金属 / 酸化フッ化物 / 個体電解質 / 酸化物イオン伝導 / 結晶構造 |
Research Abstract |
Nd_2Ln_2O_3F_6は1mol-Nd_2O_3と2mol-LnF_3(Ln;Y-Lu)を高度に脱湿された不活性雰囲気中、1000〜1200°Cでの固相反応によってほぼ量論的に生成する。Nd_2Ln_2O_3F_6はF^-イオンとO^<2->イオンとが共存する化合物でありながら、選択的に酸化物イオンを輸送する個体電解質であることを見出してきた。Nd_2Eu_2O_3F_6の伝導度は600°C、酸素分圧0.4Paのもとで3.5m^<-1>で、O^<2->イオン輸率は0.9以上であった。Nd_2Ln_2O_3F_6のO^<2->イオン輸送能に及ぼすF^-イオンおよびLn種の結晶構造上の役割をLnがEuとYの場合について検討を行い、希土類二元金属酸化フッ化物の酸化物イオン導電能発現のメカニズムを説明するための構造モデルを構築した。また、Ln_2Ln^'_2O_3F_6は700°C以上の高温では微量水分によっても加水分解が避けられず、導電性が大幅に低下するが、これも構造変化の立場から検討した。X線回折ーRietveld解析の結果、Nd_2Eu_2O_3F_6の単位格子は単斜晶ao=0.396nm,bo=1.13nm,co=0.562nm,b=134.84^o[R_F=3.33,Space group;P12/c1]と与えられた。Euイオンは最近接アニオンとして螢石のCaと同じ様に8個のF^-イオンで囲まれており、その[EuF_2]^+のクラスターを中心にO^<2->イオンが8面体を形成するように占有率0.5で取り囲んでおり、Ndイオンは[NdO_<0.5>F]^+が螢石型クラスターを形成していて、占有率0.5の酸素空サイトを介してO^<2->イオンの移動が発現すると考えられた。熱加水分解によって2個のF^-イオンが1個のO^<2->イオンと置換する形で菱面体晶のNd_2Eu_2O_4F_4になるが、この際各イオンサイトの占有率は1.0となりO^<2->イオンの移動は制限され導電率は低下すると考えられた。
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Report
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Research Products
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