超臨界流体中ホットクラスターの動的ゆらぎの計算機シミュレーション
Project/Area Number |
09216204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡崎 進 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (70194339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 伸一 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (10282865)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 超臨界水 / 分極 / 分子動力学法 / クラスター / 温度依存性 / 密度依存性 |
Research Abstract |
前年まで行ってきたキセノン流体に対する計算を超臨界水へと展開し、回転の自由度と、異方性を持った強い水素結合の存在下におけるクラスターの構造と動力学について解析を加えた。このとき、水は大きな双極子モーメントを有し、周囲の分子に強い電場を与えるため、流体構造の不規則性から水の分子分極も不均一となり、これがクライスターの構造や動力学に大きな役割を果たしていると考えられる。このため、ここでは分子の置かれた電場に従って水分子が分極し得るポテンシャルモデルを用いてる。 まずは、採用したポテンシャルモデルに対する臨界点を、100点を超すPVTデータから決定した。一致はあまり良好ではなく、臨界定数で換算した状態点で議論する。まず、常温常圧の水から体積一定での構造や動力学の温度依存症について検討した。その結果、低温領域においては正四面体に配位した氷と同じ構造が見られたが、360kあたりからアルゴンなどの単純流体において見られる最密充填型の構造が目立ち始め、これに対応して自己拡散係数に対する活性化エネルギーも小さなものとなっていった。水素結合数は温度の上昇とともに小さくなっていったが、高密度流体に対しては、臨界温度を越えた600Kにおいても依然としパーコレートしていることが明らかとなった。 一方、600Kにおいて密度を小さくしていくと、パーコレーションの切断が見られた。臨界密度付近での平均の水素結合数は1以下であり、この時点ですでにクラスターの集合として系をとらえることができる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)