高分子-単分子膜複合体を用いた分子クラスターの配列制御
Project/Area Number |
09217202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
下村 政嗣 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (10136525)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 単分子膜 / 蛍光顕微鏡 / 蛍光寿命 / アクリジンオレンジ / インターカレーション / 光増感電流 / LB膜 / ポリイオンコンプレックス |
Research Abstract |
単分子膜や二分子膜などの二次元分子集合体は「分子系超構造」をかたち作る「素構造」となる。本研究では、気液界面における分子間相互作用を利用して二次元分子クラスターの形成とサイズならびにサイズ分布を制御し、「素構造」の分子設計を行おうとするものである。そこで本研究では、気水界面における量論的なイオン対形成を利用することで、分子量が厳密に制御されたアニオン性高分子である核酸を鋳型として単分子膜クラスタの形成制御を行うとともに、単分子膜-核酸複合体の機能化を計ることにある。これまでの研究において、インターカレーターであるアクリジンオレンジの長鎖誘導体が気水界面において単分子膜を形成し、水相に溶存するDNAと相互作用すること、単分子膜-DNA複合体超薄膜をLB膜として電極などの個体表面に移し取ることができること、さらに複合体薄膜中において一部のアクリジンオレンジが塩基対間にインターカレートされること、を見だした。最近、DNA中で一次元にスタックした塩基対が光誘起電子移動の媒体となる可能性が示されている。そこで、DNAの二次元分子クラスターの光機能化を図るために、アクリジンオレンジからの光誘起電子移動に及ぼすDNAの効果を検討した。カチオン性の両親媒性ジアルキルアンモニウム塩化合物をマトリックスとする混合単分子膜をDNA、polyA・polyU、polyG・polyC、ならびに置換度0.86のカルボキシメチルセルロース(CMC)の水溶液上に展開し、無蛍光基板に移し取り、蛍光強度、蛍光寿命を測定した。また、ITO透明電極上に累積し、光電気化学測定を行った。その結果、グアニン塩基による電子移動消光によりpolyG・polyCでは著しく強度が減少するとともに蛍光寿命もみじかくなった。さらに、polyG・polyCではアクリジンオレンジの光励起に基づく増感電流が他のポリマーに比べて著しく大きかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)