Project/Area Number |
09218205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
新井 邦夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10005457)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿尻 雅文 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60182995)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 触媒 / 超臨界水 / シフト反応 / ナフタレン / 水素化 |
Research Abstract |
本研究では、超臨界水中での反応に特徴的である重質油の部分酸化反応、Water-Gas Shift(WGS)反応(CO+H_2O→CO_2+H_2)を介した水素化反応の基礎研究として、1.超臨界水中でのWGS反応、2.超臨界水中でのWGS反応を介したナフタレンの触媒水素反応について検討を行なった。 1)超臨界水中でのWater-Gas Shift反応速度の測定 高圧COの導入が可能である流通式装置を作成し、温度380〜440C°、圧力10〜30MPaの超臨界水中で無触媒下でのWGS反応速度の測定を行なった。その結果、水の臨界点近傍において反応速度が特異的に変化することと、水密度の増大に伴い反応速度か若干増大することが明らかとなった 2)超臨界水中でのWater-Gas Shift反応を介したナフタレンの触媒水素化反応に関する解析 回分式装置によって温度400C°の超臨界水中で触媒WGS反応、ナフタレンの触媒水素化反応を行ない、本反応に及ぼすWGS反応の寄与について検討を行なった。まず触媒WGS反応についてであるが、超臨界水中においても無触媒下ではほとんど反応が進行しなかったのに対し、触媒を導入することで反応が迅速に進行することがわかった。また本条件下では水密度を0.2g/cc以上では反応速度はほとんど変化しなかったが、それ以下では水密度を増大させることで反応速度が増加し、水密度を変化させることで反応速度を制御できることがわかった。次にナフタレンの触媒水素化反応を行なった。超臨界水+H_2系の結果を超臨界水+CO系、超臨界水+H_2+CO_2系の結果と比較した。いずれの系においても水素化生成物としてテトラリン、デカリンが得られており、水素化反応が進行していることがわかり、しかも超臨海水+H_2+CO_2系と超臨界水+CO系の方が高い水素化活性を示し、WGS反応を介すことで触媒上での解離水素濃度が高められていることが示された。また水密度を変化させた場合の速度変化はWGS反応と同様の傾向を示し、本反応においてWGS反応の寄与が大きいことが明らかとなった。
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