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¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
これまで,アルミナ多孔体の耐熱性を向上させる目的で噴霧熱分解法について検討してきた.今年度は、γアルミナ微粒子を分散したサスペンションにY_2O_3,La_2O_3,BaOまたはSiO_2を添加成分として溶解した母液を2流体ノズル方式の噴霧熱分解装置を用いて噴霧熱分解して中空球状のアルミナ質粉体を調製し,それらの耐熱性について調べた.噴霧熱分解の条件は;噴霧溶液濃度:0.20mol/l,溶液流量:16ml/min,気体流量:21.4l/min,噴霧温度:900℃,添加成分量:0.5〜10atom%である.得られた粉体はいずれも中空球状で,数μm程度の大きさであった.As-sprayed粉体の比表面積(BET)はいずれも約150m^2/gで,成分添加による比表面積への影響はほとんどなかった. 噴霧熱分解粉体を一軸プレスして成形体とし,これを1000〜1500℃2時間処理し,焼成体の比表面積と細孔径分布を窒素ガスのBET方とBJH法により測定した.その結果,熱処理温度が1400℃までは添加物を加えた効果が明らかに認められた.その効果は,Y_2O_3<La_2O_3<BaO≦SiO_2の順に高く,添加成分がγアルミナ微粒子表面を被覆することによりγアルミナ微粒子同士の接触が妨げられ,αアルミナへの相転移が抑制されることにより耐熱性が向上することが明らかとなった.一方,1400℃以上の温度では添加効果は無くなり,かえって比表面積が低下する傾向が認められた.この理由として,表面に添加成分を偏析させたため,その濃度勾配により添加成分が拡散しやすくなり,焼結が促進されたことが考えられた.つまり,添加物の効果としては,プラスの面とマイナスの面があり,多孔体を使用する温度範囲を考慮する必要のあることが分かった.
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