窒素吸蔵性金属間化合物の表面状態と窒素分子の反応ダイナミックス
Project/Area Number |
09218234
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
町田 憲一 大阪大学, 工学部, 助教授 (00157223)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 金属間化合物 / 侵入型金属窒化物 / 窒素固定 / 窒素吸蔵合金 / 気一固相反応 / 固体触媒 / アンモニア合成 / 分子軌道計算 |
Research Abstract |
活性触媒層を付与した金属間化合物粉末Ru/Al_2O_3/CeFe_7を用いて、N_2ガスを一次供給源とする窒素の吸蔵特性を調べた。その結果、N_2分子は金属間化合物粉末表面にRu/Al_2O_3層を形成させることでより効率良く活性化され、これに伴って金属窒化物として固定化される窒素量も増加した。Ru/Al_2O_3/CeFe_7を用いたN_2ガス1気圧、500℃、3時間の窒素吸蔵、およびH_2ガス1気圧、450℃、3時間の窒素放出で回収された窒素量は、合金1m^3当り〜66m^3(標準状態のN_2ガスとして換算)となり、従来の無担持あるいはRuのみを担持したもの(LnFe_7,Ru/LnFe_7)と比べかなり増加した。一方、表面に活性触媒層を形成させたRu/Al_2O_3/CeFe_7では、窒素の吸蔵および放出操作(加熱)の際にLnNおよびFe相へ分解し易くなることが明らかになった。これは、試料表面に活性触媒層が形成され、反応が急激に進行したためと考えられる。特に、H_2ガスで処理した場合が顕著であり、窒素の放出処理後の試料は完全に分解した。しかし、分解により生成したLnN-Fe複合相でも依然として窒素吸蔵能は保持されており、繰り返し吸蔵触体として使用することは可能であった。また、吸蔵された窒素はH_2気流中、450℃で処理することで容易にアンモニアとして再生されることも明らかとなった。これより、本研究で明らかにした窒素吸蔵性金属間化合物上での窒素の活性化は、窒素貯蔵の機能も兼ね備えた新しいアンモニア合成法としても有望であると考えられる。また、Ruの触媒活性はAl_2O_3の塩基性により効果的に向上することが、分子軌道計算により明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
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