シリカの化学蒸着による耐熱疎水性反応場の構築とその環境触媒への応用
Project/Area Number |
09218240
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
丹羽 幹 鳥取大学, 工学部, 教授 (10023334)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 和 鳥取大学, 工学部, 助手 (30294341)
片田 直伸 鳥取大学, 工学部, 講師 (00243379)
|
Project Period (FY) |
1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | シリカオーバレイヤー / 化学蒸着 / NO還元 / Pd-ゼオライト / ZSM-5 / ^29Si NMR / アルミナ / 耐熱性 |
Research Abstract |
アルミナとゼオライトに対するシリカのCVD(化学蒸着)によって,どのように耐熱性・疎水性が発現するか,その機構を明らかにするための研究を行った. アルミナの耐熱性に関しては,表面のOH濃度を調べる研究を行った.アルミナ上のOH濃度はシリカの蒸着によって徐々に低下し,モノレイヤーを構成する濃度である約12nm^<-2>で,顕著に低下する.しかしこれ以上さらにシリカを蒸着すると,濃度は再び増大する.この傾向は耐熱性の結果と良く一致している.したがって,OH濃度が低い場合に耐熱性がたかく,これは酸化物の粒子成長がOHの脱水縮合によって進んでいることを示唆している. 一方,Pd担時ゼオライト上のメタンによるNO還元におけるシリカの化学蒸着による活性低下の抑制を調べた.その結果,まずPdの触媒活性は酸素と水を同時に流すことにより顕著に劣化するが,これはシリカを蒸着することによって効果的に抑制できることがわかった.さらに,この劣化は水だけを流すだけでも起こるがその程度が小さいことがわかった.この結果,従来NOの還元反応において観測された活性低下は反応ガス中の水と酸素の共存によるもので,これがPd触媒活性を不可逆的に劣化させることが原因であることが明らかになった.以上の結果を基にして,Pd粒子のゼオライト外と内の拡散を仮定する水による活性の劣化とシリカによるその抑制機構モデルを提案した.シリカの役割は水の吸着抑制であり,これが原因でゼオライト外表面の粒子成長が抑制されるというのが基本的な原因となっているものと考えられる.
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)