フィールド・シーケンシャルによる立体視の成立原理の検討
Project/Area Number |
09220202
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 隆夫 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (60272449)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北崎 充晃 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助手 (90292739)
|
Project Period (FY) |
1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | 視知覚 / 奥行知覚 / 両眼立体視 |
Research Abstract |
人間の両眼立体視は同時的な視差検出によって成立するものと考えられる。しかし、現在、立体動画像の提示に多用されている、液晶シャッター等を用いた両眼交互(フィールド・シーケンシャル)提示による立体視においては、同時的な視差は存在していない。ここでは継時的な位置ずれを両眼に分離して提示することによって、運動してではなく、両眼視差として評価させている。こうした方式が広く実用に供されているにも関わらず、現在までこうした方式での立体視の成立原理に関する理論は確立されていない。本研究は、両眼の入力の時間関係、パターンのコントラスト、時空間周波数などをシステマティックに操作する実験を中心に、両眼に継時的に提示されたステレオグラムによる両眼立体視成立のメカニズムを解明しようとするものである。これまで存在する唯一の原理に関する仮説は、先行眼への入力への興奮が保持され、後続眼への入力と比較されるとするもの(保持仮説)である。しかし、申請者は8年度に、この保持仮説では説明困難であり、パターンコントラストに対する、過渡的、定常的な2つのタイプの反応を想定する必要があることを示した。本年度は、この仮説をさらに発展させ、運動視に関して想定されている、1次、2次の処理系が立体視に存在することを明らかにするための実験を行った。さらに、両眼の刺激のコントラスト極性が逆転している場合に、奥行知覚が逆転する現象が、パターン刺激に関して想定されている過渡系の時間的な特性に一致する時間領域で見いだされることを示すことに成功した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)