Project/Area Number |
09220208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
苧阪 直行 京都大学, 文学研究科, 教授 (20113136)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 周辺視 / 視覚 / バインディング |
Research Abstract |
3次元位置測定装置を中心とするパソコンベースの評価システムを導入し、感覚・行動バインディングの実験研究に必要なシステムを構築した。本研究ではバインディング問題を解く1つの鍵として視覚系と運動系の統合を考えた。具体的には、視覚に誘導された運動(リーチング運動)が最適化され、視覚-運動バインディングが適切に実行されるために必要な周辺有効視野の範囲を推定した。視野制限を行なう仮想的実験環境を構築し、自己身体のうち手と腕が下半周辺視野に含まれる(あるいは部分的に含まれる)環境をを生成し、対象のリーチングに必要な周辺有効視野範囲を求めた.対象のリーチングの3次元的運動軌跡(移動のズレなどの移動軌跡を含む)と移動速度を視野の広さの関数として計測した結果、手や腕が周辺視野に見えない環境ではバインディングが最適化されないことを見出した。周辺視野が中心視野とその近傍視野に制限される条件では手や腕が周辺視野に見えた瞬間に移動速度の加速が見られ、視野制限のもとではターゲットのみかけの位置が身体に近い位置に変位してみえることが推定された。これらの結果は周辺視野に観察される自分の腕や手の運動像が視野的にフィードバックされ、対象へのなめらかなリーチングに寄与していることを示唆するものであり、そのような方法でバインディングが達成されていることを示すものである。
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