Project/Area Number |
09222209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
田坂 茂 静岡大学, 工学部, 助教授 (10134793)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 高分子 / 強誘電体 / 電気光学効果 |
Research Abstract |
物質が自発分極を持ちこれが外部電界により反転できるものを強誘電体というが、ドナー・アクセプタータイプのπ電子系有機非線形光学分子を双極子とする高分子強誘電体またはπ電子系分子の会合性を外部電界でコントロールできるような高分子強誘電体が実現できれば、光分野への応用が飛躍的に拡大すると考えられる。このような高分子は、1)結晶性材料と異なり透明で均一である 2)大きな圧電、焦電、電歪効果を示す 3)光との相互作用の大きい分子をこの強誘電ポリマー中に導入することにより安定高性能な材料を得ることも可能である。 本研究で我々は、ポリシアノフェニレンスルフィド系が強誘電性と大きな電気光学効果(r=50pm/V)を見いだした。この高分子の特徴は、適度に共役系を持つ極性高分子の自己会合性を利用して、分子自体ではなく会合体全体に非線形性が付与されている点である。実験より 1)光の吸収端の波長は、分子構造から予想される値より明らかにレッドシフトしていること 2)電歪定数(電界によるひずみ)が通常の高分子強誘電体より10倍以上大きいこと 3)分極処理により可逆的に吸収端が10-20nmすることが分かった。この結果より、分子間でフェニルニトリル基がある会合状態をとり、これが電界で会合性のよい方向へ変化することが分かる。従って、これにともない屈折率が変化し大きな電気光学効果が得られたものと思われる。ただしこのような機構、すなわち格子変形に伴う電子状態の変化では、高速応答は困難である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)