Project/Area Number |
09222212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 和彦 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00025446)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 〔7〕チアヘテロヘリセンジオール / アリール・カッブリング / カルボニルカップリング / X線結晶構造解析 / CDスペクトル |
Research Abstract |
ビアリール・カップリング反応および分子内カルボニル・カップリング反応を用いる光学活性ヘテロヘリセンの新合成法の開発: ヘリセンのような高ひずみ分子の合成には光環化反応が不可欠である。この方法では,分子間の副反応を抑えるため希薄溶液中で反応を行う必要があり,また酸化条件下で強力な紫外線照射を行うため,用いられる化合物や置換基の種類に制限がある。このため,一度の光反応で得られるヘリセンの量が少ないのが欠点となっている。光環化反応を用いない光学活性ヘリセン合成法が開発できれば,さまざまな官能基を有するヘリセン分子を大量に合成することが容易となる。この目的のため,研究代表者はビアリール・カップリング反応とカルボニル・カップリング反応を組み合わせたヘリセン分子の新しい合成法の開発を行ない,これに成功した。この手法では,光環化反応を用いる場合よりも10倍から100倍の濃度で反応を行うことが可能である。これらの方法で得られたヘテロヘリセンはいずれも高い光学純度を持つ新規化合物であり,その絶対配置は結晶構造解析によって決定することができた。また,CDスペクトルの測定によりヘリセンの絶対構造とCDスペクトルとの関係を明らかにした。 以上のように,官能基を有する光学活性ヘテロヘリセンの新合成方法を確立することができたため,光学活性ヘテロヘリセンの物理的,化学的性質が今後一層明らかになっていくものと期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)