シンチ・ファイバー検出器による一次電子の長時間気球観測
Project/Area Number |
09223218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
鳥居 祥二 神奈川大学, 工学部, 助教授 (90167536)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 宇宙線 / 電子 / 高エネルギー / シンチファイバー / 気球 |
Research Abstract |
電子の観測量を今までより1桁以上増やす目的で、衛星リンクによる長時間観測を行なうためには、観測におけるデータ量をできる限り少なくする必要がある。このため、既存の装置(BETS)に対してバックグランドのトリガー量を最小限にするために、トリガーシステムの高精度化を行なった。具体的には、陽子や装置の上部以外からの入射する宇宙線を機上で効率的に除去するために、セグメント化したトリガーシステムの開発を行なった。そして、このシステムによるハドロンの除去性能を比較するために、CsIをもちいたシャワーカウンターを製作し、CERNにおいて陽子ビームの照射テストを行なった。その結果、このトリガーシステムは、2mmの位置精度で十分に最小電離損失の荷電粒子の検出が可能であることが判明している。したがって、機上におけるシャワーの入射位置の検出を行なうことが十分に可能で、後方散乱粒子の検出による陽子除去が高精度に行なえることが確認された。 このシステムを、実際の観測に用いて衛星リンクの長時間観測をおこなうためには、この他にも衛星リンクのためのテレメトリーシステムなど装置本体以外の開発が必要である。本年度の観測では、これらの理由により長時間観測が実現できなかったが、数年後には南極周回気球などによって、この研究の成果を用いて観測が実現できる見込である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)