液体ヘリウム4薄膜上ヘリウム3単原子層膜の2次元凝集現象における量子効果
Project/Area Number |
09226204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
森下 將史 筑波大学, 物理学系, 助手 (90251032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福山 寛 筑波大学, 物理学系, 助教授 (00181298)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 巨視的量子トンネル現象 / 量子核形成 / 2次元フェルミ流体 / 凝集現象 / ヘリウム薄膜 / 超低温 / 比熱 |
Research Abstract |
吸着^4He薄膜上の^3He単原子層膜では^3準粒子間に^4Heの第3音波を媒介とした相互作用が働き、^4He膜厚を介してその強さを調整することによる^3Heの2次元凝集現象(puddling)や超流動移転が理論的に予測されている。実際、Washington大学のグループが比熱測定で異常を発見し、puddlingをとらえたと報告している。今回、このpuddling現象に対する相図を決定すべくこの系の比熱測定を行った。 吸着基盤としては原子レベルで平坦な表面を持つGrafoilを使用し、Nuclepore filterを用いたWshington大学のグループの試料と第3音波の音速が等しくなるよう^4He膜厚は約5層とした。^3He面密度は0.38,0.47,1.0nm^<-2>の3種類について1mK<T<80mKで測定を行った。結果は^3He準粒子の有効質量が裸の原子の質量の約1.3倍であるとした理想フェルミ気体の比熱と良く一致し、puddlingを示すような異常は見られなかった。 有効質量が重くなるのは^4Heのbackflowを伴っているためであり、理論予測と定量的によく一致している。^3He面密度の増大とともに^3He準粒子間相互作用が強まり有効質量の増大が見込まれるが、我々の測定範囲ではこの増大は非常に小さく、基盤上に直接物理吸着した^3He液相における場合に比べ準粒子間相互作用が非常に小さいことを示唆している。これは、^4He上では^3He高さ方向の局在性が緩く、^3He原子の運動に対し他の原子がこれを避ける空間が広いためであると考えることができる。また、Grafoil基盤に直接吸着した^3He液相で観測された温度に依存しない比熱の寄与は観測されなかった。これは基盤の不均一な部分に吸着し短距離秩序の成長にともない徐々にエントロピーを解放して比熱に寄与するアモルファス固体^3Heが^4Heに置き換わり、磁気比熱をもたなくなったためであると考えることができる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)