Project/Area Number |
09227219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
篠田 雅人 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (30211957)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 乾燥地域 / サへル / 大気・陸面相互作用 / 植生指標 |
Research Abstract |
本研究は、アジア-アフリカ大乾燥地域の陸面状態に及ぼす気候変動の役割と陸面状態の変化が気候に及ぼす影響を、植生-大気相互作用という視点から、解明することを目的とした。平成9年度は、アジア-アフリカ大乾燥地域のなかの中国北部/モンゴル、中央アジア、サヘルの3地域を対象として、植生-大気境界層間相互作用の実態を、衛星データ・客観解析した上層気象データなどの統計解析により検討した。 上記の3地域を比較すると、各地域の季節変化の違うため「陸面状態→大気」の作用も異なってくる。すなわち、中央アジア・中国北部/モンゴルでは夏季に植生の平年からの偏差が現れても冬季には雪に覆われるため、植生の大気への影響は続かない。一方、サヘルでは短い雨季に雨の多寡によって形成された植生の備差は、引き続く長い乾季に減衰しつつも継続する傾向があり、乾季の後半「植生→大気」の作用が強まることが統計解析で示された。 サへルのニジェールにおいて、現業観測がない土壌水分を1995年から自記計により観測し、計3年間に渡る毎時の体積含水率データが取得できた。これにより、土壌水分の日変化から季節変化、経年変化までの現象が解析できるようになった。その結果、雨季の雨の多寡で形成された土壌水分の偏差は乾季に減衰してゆきその終わりにはほとんど解消することがわかった。
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