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¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
加工度約70%の冷間圧延を施した7075アルミニウム(Al)合金に適切な温間加工を施すと,高温下で長時間安定に存在できる未再結晶組織が生じること,これに高温変形を加えると中間ひずみ速度域で超塑性が発現することを見いだし,その発現原因と超塑性機構を調査し,次の諸結果を得た. 1.未再結晶組織から数μm径の微細粒が生じて超塑性が発現するが,一方,その動力学特性の解析結果より,微細粒組織の無い変形初期から粒界すべりが活発に働くことが結論できる. 2.冷間薄板圧延材の引っ張り方向縦断面内の組織は,冷間圧延によって導入された高密度の初期高傾角粒界を有する層状粒組織であり,これは高温加熱によって回復するが,長時間未再結晶のまま安定に存在できる. 3.冷間圧延で導入した層状粒組織は高密度の高傾角粒界を有し,高温変形下でそこでの粒界すべりが活発に生じると,微細粒の形成と共に超塑性が発現すると結論できる. 4.前もって施す冷間圧延加工率を数種類に変化させて,層状結晶粒組織の高傾角粒界密度を変化させれば,変形下で生じる結晶粒径が変化し,それに伴い超塑性特性が変化することを確認するための実験を遂行中である.
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