Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
3次元形状の計算機モデルとして広く用いられている境界表現の位相情報処理では,ワイヤフレームモデルから多様体立体さらには非多様体モデルまで様々な位相モデルが提案されてきた.しかし,モデルごとに表現対象自体が異なるため相互のデータ変換も困難であり,形状データベースとしての共通のフレームワークが望まれている.本研究は,研究代表者が提案した隣接位相要素という概念を利用して,位相モデルの分類ならびに統合化を図るもので,形状データベースのための統一位相モデルの構築を目的としている. まず,対象となる3次元空間内の位相モデルは,各次元に対応した点集合を表す基本位相要素,すなわちVertex, Edge, Face, Regionとその隣接関係によって表現される.隣接位相要素とは,隣接関係を明示的に表す概念であり,4種類の基本要素間の隣接関係に対応して6種類存在する.この隣接位相要素の観点から,位相モデルを,胞体分割,r‐set立体,多様体立体という3種類のモデルに分類した.各位相モデルは表現対象が異なっており,応用によって適切に使い分けられるべきである. さらに,これらの位相モデルを表現するデータ構造とそのデータ操作法,データ変換法などについて考察した.データ操作法に関しては,形状モデリングで良く用いられるオイラー操作に加え,隣接位相操作を提案し,操作法の体系化に成功した.また,各位相モデルが適切に分類できているため,位相モデル間の表現力の相違などが明確になり,データ変換法に関しても一定の目処がついたと考えられる.今後は,より応用よりの観点から,形状データベース用のインタフェースを検討する必要があると考えられる.
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