Project/Area Number |
09231209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐々木 誠 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (80235267)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | シガトキシン / 電位依存性Na^+チャネル / 海産ポリエーテル毒 / 全合成 |
Research Abstract |
食中毒シガテラの主要原因毒シガトキシンは、神経興奮膜の電位依存性Na^+チャネルに特異的に結合し、これを活性化することで、神経毒として作用するポリエーテル化合物である。13個のエーテル環が縮合した分子量1110の巨大分子シガトキシンは非常に挑戦的な有機合成の標的分子である。また、天然物の調達が極めて困難であることから、詳細な作用機構の解明や微量検出法開発に必要な免疫抗体調製のためにも実践的な化学合成による量的供給が不可欠である。本研究では、巨大ポリエーテル分子シガトキシンの全合成およびその構造を基盤とした新しい活性分子の創製を目的とした。 1.10環性モデル化合物の合成:昨年度の本重点領域研究において、(i)分子内γ-アルコキシアリルシラン‐アセタール環化反応によるエーテル結合体の合成と(ii)SmI_2を用いるReformatsky型反応による9員環閉環反応を鍵反応として、縮環した9員環エーテルの新規構築法を開発した。今回、この手法を応用することにより、シガトキシンのF‐M環部ポリエーテル骨格を含む10環性モデル化合物の収束的合成に成功した。 2.ラジカル環化反応による収束的7員環エーテル結合体の合成:上記の分子内γ-アルコキシアリルシラン-アセタール環化反応は6員環形成には有効であるものの、7員環の合成には適用できなかったので、今回、分子内ラジカル環化反応による収束的な7員環エーテル結合体の合成法を開発した。さらに、SmI_2を用いるReformatsky型反応による9員環閉環反応を組み合わせることにより、シガトキシンのEFGH環部に相当する7/9/7/6-4環性化合物の合成を行った。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)