官能基および立体選択的なオレフィンの触媒的アミノ化反応の開発
Project/Area Number |
09231238
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
田丸 良直 長崎大学, 工学部, 教授 (80026319)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 4-ビニリデン-2-オキサゾリジノン / Pd触媒 / アレン / 環化付加 |
Research Abstract |
2-オキサゾリジノンは医農薬分野や有機合成において重要な複素環化合物である。本研究では4-ビニリデン-2-オキサゾリジノンの簡便かつ効率的合成を開発した。 原料のビスカ-バメートは2-ブチン-1,4-ジオールとトシルイソシアナ-トあるいはアシルイソシアナ-トから定量的に得られる(室温、2.2当量イソシアナ-ト、2.2当量トリエチルアミン、THF1〜2時間)。この原料を、触媒として0.005当量のPd_2(dba)_3・CHCl_3、0.1当量のトリエチルアミン存在下に室温で反応させると、環化・脱離反応が同時に進み、医農薬分野、および構造化学的に興味深い4-ビニリデン-2-オキサゾリジノンが定量的にえられた。触媒としてPd(PPh_3)_4やPd(OAc)_2などは適切でない。塩化銅(I)は環化付加反応のみを促進し、4-(β-カルバモイルオキシプロピリデン)-2-オキサゾリジノンを定量的に与えた。 最適条件のもとで1-モノ置換-2-ブチン-1,4-ジオールビスカ-バメートの環化反応を検討した。この場合、どちらのカ-バメート窒素が求核種として作用するか(あるいはどちらのカ-バメートが脱離基として作用するか)で2種類の生成物が可能である。C-1モノ置換体原料では置換基の立体電子的効果はほとんどみられず、C-1ジ置換体原料をもちいた場合は、無置換アレン生成物を選択的に与えた。 生成物のX-線構造解析を行った。興味深いことに、アレン骨格は直線構造から外れ∠C-C-C=173.6°の結合角をもっている。この結合歪みを反映して、このアレンは各種エノン、ジエンと興味深い環化付加反応を行うことも明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)