Project/Area Number |
09232211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堀江 一之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10013690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町田 真二郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20262032)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 有機色素 / 高分子ナノ組織体 / 光ホールバーニング分光 / 微環境ダイナミックス / 構造緩和 / 不均一幅 / ユニマ-ミセル / デンドリマ-ポルフィリン |
Research Abstract |
本研究では、種々の色素-高分子ハイブリッドナノ組織体における色素微環境をPHBにより評価し、その光・電子機能との関わりを解明することを目的として、以下のことを行った。 (1)様々な高分子中で、ホールの飽和深さの分布より、単一の吸収成分のみからなる真の不均一幅を見積もった。色素の感じる不均一幅は、高分子の分子間相互作用の強さを表す尺度である溶解度パラメーターと比例的関係を示した。統計理論を用いて、各高分子でのファンデルワールスおよび双極子一双極子相互作用の寄与の大きさを考察した。 (2)分子量の異なる、色素含有ユニマ-ミセルを合成し、PHBによりミセル中の色素微環境を評価した。熱によるホール幅の不可逆的広がりから、ミセル形成により色素周囲の構造緩和か抑制されたことが示唆された。フォノン周波数はミセル直径には依存せず、色素は半径約2nm以内のフォノンと相互作用することがわかった。 (3)デンドリマ-ポルフィリンを合成し、PHB測定を行った。溶媒としてDMFを共存させることで、デンドリマ-内部の緩和を80Kまで抑制できた。デンドリマ-外部で起こる高分子側鎖の緩和は、ホール面積には反映されず、ホール幅の増加として観測された。すなわち、色素は、半径約2.5nmのデンドリマ-外での構造緩和を1cm^<-1>以下のわずかな環境の変化として感じることを明らかにした。
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