Project/Area Number |
09232220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
関 隆広 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (40163084)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 勝 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (10293052)
森野 慎也 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (00282856)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | フォトメカニカル効果 / 水面単分子膜 / アゾベンゼン誘導体 / ブリュースター角顕微鏡 / 原子間力顕微鏡 / 表面電位 / 紫外可視吸収ベクトル |
Research Abstract |
本研究テーマは、光を刺激の手段として用いた二次元高分子組織体の動的光制御、すなわち、光/機械エネルギー変換に関する現象を扱っている。人工的素材で高度な階層を持つ高分子組織体を構築しようとする研究アプローチは国内外でますます活発化している。こうした組織体構造を外部刺激により可逆的に駆動制御できる方法を探索する努力により、筋肉組織や鞭毛といった生体の駆動システムに近づく高度な刺激応答性分子材料、あるいは真の意味での自律応答性材料が創成される道が開かれるものと思われる。具体的には、アゾベンゼンを側鎖に組み込んだ両親媒性高分子(6Az10-PVA)を中心にその水面単分子膜を中心にそのフォトメカニカル応答の詳細を検討した。 分光学的観測、表面電位測定により以下の新規情報を得た。試作の可動トラフにより、非_力下でのブリュースター角顕微鏡(BAM)観測が可能となった。紫外線光照射によって膜は4〜5倍膨張することが明らかになった。また、トランス_シス光異性化反応は照射直後に開始されるのに対して、膜膨張はかなり遅れ、ある誘導期間の後に膜が膨張を始める非線形的応答をしていることが分かった。表面電位測定から、膜面積が大きく膨張する低表面_領域のシス型膜ではAz部分は水面と接触しているとするこれまでの解釈に対する強い支持を得た。 さらに、原子間力顕微鏡(AFM)によって、固体表面においても顕著なフォトメカニカル応答が観測されることも見いだした。BAMとAFMを併用すれば、分子レベルに迫る微視的挙動から目に見える巨視的挙動までのスケールの階層をほぼ全域に渡ってカバーすることができる。今後、当現象の理解が格段に進むものと期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)