ポリロタキサンの分子ピストン機能を利用したケモメカニカル組織体の構築
Project/Area Number |
09232225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
由井 伸彦 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (70182665)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ポリロタキサン / 分子ピストン / ケモメカニカルシステム |
Research Abstract |
本研究では、ポリロタキサン骨格を利用して分子ピストン機能を有する組織体の設計を目的として、分子ピストン機能を有するポリロタキサンの合成と外部刺激に応答したβ-CDの移動に関する分光学的解析を行った。ポリエチレングリコール(PEG)とポリプロピレングリコール(PPG)とのABA型ブロック共重合体であるプルロニック^<【encircledR】>(P84:Mw=4200)をTHF溶液中、カルボニルジイミダゾールと反応させることにより水酸基末端を活性化した。次に、活性化プルロニック^<【encircledR】>と大過剰のエチレンジアミンとの反応からプルロニック^<【encircledR】>の両末端にアミノ基を導入した。これをβ-CD飽和PES緩衝溶液中に滴下、攪拌し、アミノ化プルロニック^<【encircledR】>が多数のβ-CDを貫通した擬ポリロタキサンを得た。続いて、フルオレセインイソチオシアナ-ト(FITC)をDMAc中、トリエチルアミンを触媒とし36時間反応させることにより、プルロニック^<【encircledR】>末端に対するFITC導入反応を行った。反応溶液をアセトンと水(pH3〜4)で洗浄し、目的とするポリロタキサンの合成に成功した。尚、合成の確認は^1H-NMR、GPC測定により行った。プルロニック^<【encircledR】>1分子に貫通しているβ-CD数は約5分子であった。生理的環境下においてポリロタキサン中のβ-CDのプルロニックメ鎖に沿った分布状態を把握するため、円偏光二色性スペクトル測定を検討した。ポリロタキサンは約500nm付近のFlTCに基づく可視光吸収波長領域に正のモル楕円吸収を示した。この正のモル楕円吸収はβ-CDとFITCとの包接に伴う誘起円二色性であり、低温においてβ-CDがFITCと相互作用していると考えられた。温度を上昇すると正のモル楕円吸収が小さくなったことから、ポリロタキサン中のβ-CDとFITCとの相互作用が小さくなり、β-CDがプルロニック^<【encircledR】>鎖上を移動したことが示唆された。そこで、この移動を750MHz^1H-NMR測定から解析した。温度上昇に伴い、ポリロタキサンではPPGのメチル基に起因するピークが高磁場側にシフトし、かつブロードなピークとなった。このことは多くのβ-CDがPPG鎖を包接していることを示している。以上から、外部刺激(温度)に応答してβ-CDがプルロニック^<【encircledR】>鎖上を移動する分子ピストン機能を有するポリロタキサンの設計に成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)