Project/Area Number |
09233209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
落合 勇一 千葉大学, 工学部, 教授 (60111366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石橋 幸治 理化学研究所, 半導体工学, 研究員 (30211048)
山本 和貫 千葉大学, 工学部, 助教授 (90251181)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 炭素フラーレン / C60クラスター / 単電子トンネリング / 単電子トランジスター / クーロンブロッケイド / パーコレーション / 金属非金属転移 |
Research Abstract |
一般に、金属粒子の単層薄膜の成長初期過程では膜全体はまだ島状になっているため、いわゆる非金属的な電気伝導を与えると考えられているが、成長に伴ってあるところから、膜の一端からその対向した他端まで伝導パスが生じうる。その臨界点はいわゆるパーコレーション閾値として知られている。このパーコレーション閾値での膜の構造を考えてみると、それに起因した微小部分において、ある金属球と金属球がまさに接触した臨界的な状態になっていると考えられる。すなわち、このパーコレーション閾値近傍での膜の電気特性は、接触面積の小さい数個の接合がこの際の電気伝導を決めているような臨界的な状況であろうと推測される。そこで、このような、状況の単層膜を用いて、C60クラスター膜での微小接合を実現しようとすることを考えた。 前年度の結果では、C60を用いたクラスター薄膜においてこのようなパーコレーション閾値を観測できたので、今年度は間隔が数十ミクロン以下のギャップ構造の接合において観測することをまず計画した。そして、その電流電圧特性を観測することにより、SET現象の観測を試みることにした。 その結果,臨界点でのIV特性等が得られ、室温でクーロン階段らしき振る舞いが観測された。しかし、まだクーロンダイヤモンド等の確実な証拠が得られていないので、SETの室温での観測と断定することは出来ない。現在、これらの臨界点での電気特性を詳しく調べるため、ゲート電極の導入の可能性について検討をしている。次年度以降、クーロンダイヤモンド等のゲート電圧依存性により、SETの室温での観測がはっきりするならば、それらの膜の微細加工を考え、室温SETデバイスの実現に向けた研究を行う計画である。
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