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¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,Si単一電子デバイスを将来の超低消費電力デバイスととらえ,従来のVLSl M0Sデバイスと単一電子デバイスが将来同一チップ上に集積する技術を確立することてある.単一電子デバイスは,電子1個で動作する究極のデバイスであり,従来,金属や化合物半導体で研究が行われてきた.本研究では,既存のVLSIとの融合と共存を考慮して,シリコンで単一電子デバイスの試作評価を行った.本年度の成果は以下の通りである. (1)VLSIプロセスと互換性のあるプロセスを用いて,リソグラフィ限界を越えたポイントコンタクト構造を作製する技術を開発した.狭窄された部分の最小線幅は10nm以下,長さは約10nmである. (2)このプロセスを用いて極微細MOSFETを作製し,室温において単一電子トンネルによるクーロンブロッケード振動を観測すること成功した. (3)本デバイスを詳細に評価した結果,チャネルは1個のドットからなることを明らかにした.また,単一電子現象に加え,共鳴トンネル現象などの量子効果も起こっていることを明らかにし,ドット中の量子レベルと測定結果から求めることに成功した. (4)求めた充電エネルギーは約60meV,量子エネルギーは約30meV,ドットサイズは約6nmであった. (5) シリコン微結晶と用いた単一電子メモリの試作にも成功した.これらのデバイスとメモリは集積化に適していることを明らかにし,単一電子デバイスをVLSIチップに集積するための基礎検討を行った.
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