Project/Area Number |
09233220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉信 達夫 大阪大学, 産業科学研究所, 講師 (30243265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 裕 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00029901)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ステップバンチング / ファセッティング / ステップ |
Research Abstract |
本年度はナノ構造形成への応用が考えられるステップのバンチングとファセッティングについて調べた。これらの方法により、原子レベルで平坦なステップフリーの広いテラスが得られ、ナノ構造の形成や量子機能の発現に有利であるほか、高さや密度を制御した多段ステップを量子細線の作製に利用したり、核生成サイトとしての応用が考えられる。 Si(111)微斜面における直流電流の通電によるステップのバンチングおよびデバンチングの過程をin situで観察することができる光散乱測定装置を試作した。超高真空中チャンバ内に置いた試料に対して約1240℃でステップダウン方向に通電加熱を行ない回折光を測定した。その結果、平均テラス幅は3〜14ミクロンの広い範囲にわたって時間の1/2乗に比例して増加することがわかった。またテラス幅分布の標準偏差は平均テラス幅の0.24倍であった。次にステップアップ方向に通電を行なったところ回折ピークの位置は変化せず次第にピークが消滅する様子が観察された。デバンチングにおいてはバンチの間隔は変化せずに各バンチが崩壊していることを示している。 また、Si(113)微斜面においてアニールによるファセッティングの様子を超高真空STMで調べた。高温側ではsingle step相となるのに対して、700℃以下ではファセッティングが進行し、テラス幅が時間の1/6乗で増加することを確認した。また、近距離でのステップ間相互作用を考慮したモンテカルロシミュレーションによってこれを再現した。
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