強震時に地盤の側方流動の影響を受ける構造物基礎の終局耐力・変形性能の評価と補強策
Project/Area Number |
09234210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
時松 孝次 東京工業大学, 工学部, 教授 (50134846)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
社本 康広 清水建設(株), 技術研究所, 主任研究員
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 側方流動 / 杭 / 地盤変位 / 曲げモーメント / 遠心力載荷試験 / 土圧 / 液状化 / 傾斜計調査 |
Research Abstract |
兵庫県南部地震で側方流動により被害を受けた建物、被害を受けなかった建物の調査を継続し、基礎の形状、地盤状況、被害状況を把握・分類した。重要な建物について、航空写真測量、ボアホールカメラ、傾斜計などを用いた詳細調査を実施し、建物周辺の地盤変異と基礎杭の破壊変形モードの関係を調べた。その結果、被害は杭頭部、液状化層下部に集中しているが、護岸近傍の海側ではさらに液状化層中間部にも被害が認められた。このため側方流動による杭の破壊と変形モードは護岸近傍では海側、山側で異なっているが、護岸から離れると海側と山側の違いが少なくなる傾向のあることがわかった。 側方流動の影響を受ける護岸近傍地盤の基礎杭-地盤系模型に対し、遠心力場での液状化、側方流動実験を行ない、杭に発生する曲げモーメント、せん断力、土圧の深度分布と地盤の側方流動量の関係について検討し、室内試験でも側方流動による杭の破壊変形モードが海側と山側で異なることを確認した。 2次元有効応力解析により実被害事例および室内実験のシミュレーション解析を行ない、(1)杭頭、液状化層下部の被害は振動中の建物上部からの慣性力または地盤の振動変位により生じた可能性の高いこと、(2)液状化層中間部の被害は側方流動により残留した地盤変位により生じた可能性の高いこと、(3)護岸付近で海側と山側で被害モードが異なる原因は、両地点での側方流動の違いに起因することを示した。 地盤変位が杭被害に与える重要性に鑑み、過去の地震から地盤変位の事例を整理し、地震時の動的変位、地震後の残留変位と沈下量、および地盤の側方流動量の深度分布と護岸からの距離の関係を明らかにした。その結果を利用して、応答変位法に基づく杭基礎の応力算定法を提案した。提案法に基づいて調査杭の応力変形解析を行ったところ、推定された破壊変形モードは実際の調査結果と矛盾が無く、提案手法の有効性が示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)