Project/Area Number |
09234221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
五十嵐 晃 京都大学, 工学研究科, 助教授 (80263101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 良和 京都大学, 工学研究科, 助手 (10283623)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 免震支承 / 摩擦 / 速度依存性 / 信頼性 / Fokker-Planck方程式 / Psuedospectral法 / 非定常性 / 非線型復元力特性 |
Research Abstract |
本研究においては、まず、実験的に得られている復元力特性のデータに基づき、免震支承の動的挙動のモデル化の検討を行った。特に摩擦を利用して振動エネルギーの消散を行うことを狙いとしている滑り型の免震支承においては、初期剛性の極めて高いバイリニアモデルとしてほぼその復元力特性を近似的に記述できるが、ハイブリッド載荷試験による復元力特性は準静的な載荷状態での挙動を反映していることと、摩擦係数に速度依存性が存在することが知られていることから、履歴ループの形状はバイリニア型とは若干の相違が発生する。そのため速度依存効果を考慮して橋梁全体系の地震応答シミュレーションにより、若干最大加速度が増加する傾向が見られるなどの影響が見出された。 また、免震橋梁の信頼性解析手法としての適用のため、応答状態を記述する確率密度の時間発展を直接求めるため、免震支承の非線型復元力特性を取り入れたFPK方程式(Fokker-Planck方程式)を数値的に積分するための手法の検討を行った。数値的安定性や計算時間の問題を解決する手法として、Pseudospectral法によるFPK方程式の数値積分が目的に適していることが見出された。その理由として、本研究課題で考慮している直下型地震によるパルス的入力の特徴を算出するのに適した性質、高次微分項が安定に算出できること、また比較的少数のメッシュ点で所要の精度を確保でき、大規模計算に適している、免震支承の速度依存性の問題も取り扱うことができるため、速度効果の影響を考慮できる、等である。さらにこの方法に基づいた計算機コードを開発し、滑り型免震支承の特性を考慮した構造系についての数値計算を行った。等価線形系の応答と比較すると、特に入力立ち上がり部分における応答性状に特徴的な相違が見られ、免震設計を直下型地震に適用する際の要検討点であることを示した。
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