Project/Area Number |
09235203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
祥雲 弘文 筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (70012036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高谷 直樹 筑波大学, 応用生物化学系, 助手 (50282322)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 脱窒 / Fusarium oxysporum / フラボヘモグロビン / 亜硝酸塩基還元酵素 / シトクロムP450nor / 一酸化窒素還元酵素 |
Research Abstract |
1. 脱窒真菌Fusarium oxysporumの脱窒に一酸化窒素還元酵素として関与するシトクロムP450norのX線結晶構造解析に成功した。本P450の酸化型と基質NOとの複合体の性質について、赤外、共鳴ラマン、X線等の吸収スペクトルを観察、P450camのデータと比較することにより、その特異な結合を明かにした。 2. 脱窒真菌Cylindrocarpon tonkinenseより亜硝酸塩還元酵素を単離、精製した。本酵素は、カビから唯一単離されていたFusarium oxysporumの同酵素を同様に同含有型であると思われるが、その性質はかなり異なっていた。 3. F.oxysporumからフラボシトクロムを単離し、そのN末端アミノ酸配列からヘムドメインがヘモグロビンなどと相同性を持つことを明らかにした。すなわち本タンパク質はヘモグロビンとFADを含む還元酵素との融合タンパク質であると考えられる。結合するヘムはNADPHにより還元された。またシトクロムc還元活性も示すが、その活性がSODで阻害されることから、スーパーオキシドが生じていることが予想される。フラボヘモグロビンは他の生物からも幾つか見つかっているが、何れも生理機能は不明である。本菌の場合、脱窒条件で誘導されることから脱窒に関与することが予想される。 4. シトクロムP450norとイソチオシアネートの相互作用について分光学的解析を行い、その特異な性質を明らかにした。 5. シトクロムP450norのアミノ酸残基を、部位指定変位異などにより置換した様々な変異タンパク質を作成し、それらの性質を調べることにより反応機構の解明を行っている。とくにIヘリックス中に保存されるスレオニン残基 (T243)や、NADHの結合に関わると予想されるアルギニン残基(R64)、Bヘリックス中に存在するグリシン(G76)等に着目した解析を行っている。
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