Project/Area Number |
09235220
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
箱嶋 敏雄 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (00164773)
|
Project Period (FY) |
1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | マグネシウムイオン / GTP結合蛋白質 / X線 / 分子スウィッチ / 加水分解 / 分子認識 / 構造生物学 |
Research Abstract |
A)真核細胞における細胞内情報伝達系での蛋白質間の分子認識機構を解明する目的で、低分子量G蛋白質RhoAの標的蛋白質であるRho-kinaseのRho結合ドメイン及びRhoAとGTPγSとの複合体の結晶を得た。実験室ではそれぞれ分解能3.0Å及び2.4Åの回折データを与えており、RhoAの構造決定を終了したその結果、MgイオンがGTPγSが三リン酸のβとγ位のリン酸基に配位して、加水分解の求核攻撃をする水分子に対して三リン酸基を固定していることを見出した。また、H-Rasに比べて4カ所の挿入あるいは欠損部位及びswitch I、II、switch I、II間のシートのコンホメーションが異なることを見出した。 B)嫌気的条件センサー蛋白質ArcBにおける蛋白質リン酸化を中心としたリン酸転移反応におけるHis、Asp及び金属イオンの役割 大腸菌由来の嫌気的条件センサー蛋白質ArcBのドメイン構成は複雑であり、N末端側から、アンカー部分、受容体ドメイン、HPK(ヒスチジン蛋白質キナーゼドメイン)ドメイン、分子内レシ-バ・ドメイン、そしてもう一つのヒスチジンを含むリン酸転移(HPt)ドメインをもつ。ここではATPからのHPKドメインへの自己リン酸化に続いて、分子内レシ-バ・ドメイン、HPtドメインそして標的レギュレータ蛋白質のレシ-バ・ドメインへの複雑なリン酸転移が起こる。本年度世界に先駆けて構造決定したArcBのHPtドメインの活性部位を詳述し、レシ-バ・ドメインとの関係を考察した。 C)ヘムをもつ転写因子CooAの大量精製と結晶化の試み 第4班班員である青野重利博士が単離し、精力的に分子生物学的、生化学的、および分光学的解析を推進されている光合成細菌由来のCooAは一酸化炭素センサーとしてのFeイオンを配位したヘムをもつ珍しい転写因子である。この三次元構造を明らかにする目的で大量精製系を確立した。現在、酸化型の活性変異型CooAの結晶化を試みている。
|