Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
本研究課題は、放射線を用いた物性研究手段であるガンマ線摂動角相関(PAC)やメスバウアー分光、すなわち極微量の放射性同位元素をプローブ核として微小領域の物性を超微細相互作用から調べること、特にその磁性を明らかにすることを目的としている。具体的な目的としては^<181>Hf,^<111>In,^<140>La,^<99>Rh,^<100>Pd,^<131>Te,^<197>Pt,^<119>Sn,^<57>Coなど極微量の放射性同位元素を用いて強磁性体Feの表面磁性、微粒子や金属人工格子局所界面磁性などをPACやメスバウアー分光から明らかにすることにある。本年度は以下の二項目について研究を行い成果を得た。 (1)超高真空蒸着装置を用いた磁性薄膜の作製 強磁性体であるFe/Hfの多層膜を超高真空蒸着装置を用いて成膜した。膜厚は購入した水晶発振式成膜コントローラと膜厚センサを用いて制御し種々のHf層厚さの磁性膜を作製し、原子炉中性子を用いて多層膜中に^<180>Hf(n,γ)^<181>Ta反応より^<181>Taを生成させ、^<181>Taを用いたガンマ線摂動角相関(PAC)測定を行い、Fe/Hf界面磁性を議論することができた。 (2)金属人工格子の界面磁性 ^<197>Auメスバウアー分光測定をFe/Au,Co/Au,Ni/Au,Mn/Au等の金属人工格子の界面構造及び磁気的性質を明らかにする目的で行った。Fe/Au,Co/Au,Ni/Auなどの強磁性層と非強磁性層との界面と異なってMn/Auは反強磁性層と非磁性層との界面磁性と考えられ、予想に反して比較的大きな内部磁場が得られた。標準物質として種々のAu-Mn合金を溶製し、^<197>Auメスバウアー分光測定を行い、構造と内部磁場・アイソマ-シフトとの相関を得た。
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